昔通ってた中学校の更衣室にはドアがなかった。学年ごとに男女別の更衣室が、各階の教員の休憩室の両隣に設置されてて、要するに廊下から着替えが丸見えで、今思うとものすごい環境だったよな、あり得ないよな、と。
しかも確か2年生か3年生のある時期から男女の更衣室が入れ換えられて、まぁ要するに教室に行くには必ずその横を通る方の更衣室に女子がチェンジされてて、そこを通るたびに俺ら男子はものすごい気まずくて、目を逸らしながらそそくさ行くぜ的な感じで、いや参ったね、いやほんとに、今思うともうとんでもないアレだよな、どうなってんだこの世界は、みたいな感じが。確か女子が更衣室でなんか「悪さ」したから、その罰だか防止だかの意味で女子を見えやすい方の更衣室にコンバートした、的な経緯だったと思うけど、いやまぁ、しかしものすごいよな、とっくに21世紀になってたとは思えないよな、いやほんと、思い出すとマジで笑えるわ。笑うしかないわ。
そういう環境に俺ら生徒も何も言わなかったし親とかが文句言うってこともなかったし教員に至っては上記のとおり「更衣室コンバート」とかかましてあの環境を「教育的」に「活用」してたわけだから、いやまぁ、理不尽を理不尽と気づくのは至難の業っつーか、なんつーか、いやもう、今になってじわじわ効いてくる、今になって何もかも嫌になる、もうほんとダメだろこの世界、みたいな。キリスト100人連れてきても救えねぇだろ、無理だろ、アタマ悪すぎだろ、俺ら。
