文体

 

ヴェイパーウェイヴの解説本読んでる。

面白いんだけど、いかにも文芸評論、サブカル批評、現代思想くずれ丸出しの文体久々に読んで「あー…」みたいな感じが。ボードリヤールがどうとか「写真が「それは=かつて=あった」を本質とするならば、ハッシュタグは「それは=いずれ=あるかもしれない」を本質とする」とかなんとか、「耳で触れる虚無。スマートフォンの安っぽい光に照らされた恋人の寝顔に捧げるブルース、あるいはインターネットというソフト・ドラッグに供えるトリップミュージック」でああだこうだ、みたいな。毛穴かゆくなるっつーか。もうこういう様式、型番の書き方ってちょっとあれだろ、って気もするけど、単に自分が何年も読んでないだけで、今でも『ユリイカ』あたりだと普通にこんな感じなんかな。っつーかヴェイパーウェイヴみたいな「陳腐なモノを雑にいじって雑に継ぎ接ぎする」のがカッコいいんだ、みたいなジャンルの解説を普通にサブカル評論、思想界隈のタームで書いちゃうってのがまずもう、ちょっとそれどうなんだ、みたいな。それヴェイパーウェイヴ聴きましたってことになってなくね? みたいな。