サンドバーグ

 

カール・サンドバーグってヒト、個人的に1番好きな詩人なんだけど、久々に読むとあー確かにホイットマン直系の作風なんだなって思う。散々言われてることなんだけど、今になって、ちまちまホイットマンの日記とか読んでてやっとそのふたりが繋がったっつーか。おせぇよ、みたいな。

 

サンドバーグはシカゴのことを詩にしてて、安い金でこき使われる労働者たちの日常、一生、みたいなのを結構メインに書いてて、それはかなりそういう貧しい「大衆」に肩入れして、そこを感傷的に書いたりもしてんだけど、でも、一方でそれもまたシカゴって大都市の賑わいのパーツ、一端だってふうなニュアンスがあるのが面白いなと思う。要はブラック企業とか人種差別とか街角の犯罪、争いみたいな腐ったモノも都市ってもんの「華」なんだ、「必要悪」みたいなニュアンスともちょっと違う、もっとこう、いろんなエネルギーが内部でせめぎ合って毎日毎日爆発してる「都会」って代物それ自体にテンション上がってるぜ、みたいな。だからサンドバーグ読んでるとセンチメンタルになりつつもどっかでアツくなってきたぜみたいな気分になって、そんでホイットマンよりもそういう書き方がうまい、ってか個人的にフィットするって感じで、かなり推せる。もっと翻訳とか出ねぇかな。