ホイットマン

 

ホイットマンの詩、昔から好きでちまちま読んでた。「アメリカすごい」みたいなことをすごい言う、みたいな作風で、その図々しさが嫌味とか鼻につくとか思わなくて、「スケールでけぇ」って感じで楽しく読める。自由とか平等とかって理念を宿して作った人工国家、その自分の国アメリカってモノにテンション上がってるのが、なんかカッコいいなこいつ、的な。

 

やっぱそれは、日本人が「日本すごい」とか言ってんのを見るのと印象が違ってて、要は本居宣長とかそのへんの国学者の文章とか読んでも「スケールでけぇ」「カッコいい」とはあんま思わなくて、でも、それは自分が日本人だからなのか、俺が宣長とかをあんまカッコいいとは思わないのと同じように、もしかしたらアメリカ人はホイットマンを大してカッコいいとは思ってなかったりすんのかな、とか思ったりもして、どうなんだろうな。どういう扱い、ポジションなんだろうな。

 

個人的にはホイットマンを陰気で説教くさくしたのがエリック・ホッファーって感じ。ホッファーの文は箴言風、(キリッ、みたいな雰囲気なだけ余計そう思う。ジメッとねちねち「アメリカすごい」って言ってるヤツ、みたいな。