宮沢賢治

 久々に宮沢賢治の詩、読んでる。昔、新潮文庫の薄いやつ1冊読んだきりだったけど、けっこう好きだった。今読んでもイイなっつーか、ちょうどいいんだよな。現代詩ってどうしてもこう、「ぼく/わたしの感性の繊細さ、独特さのお披露目会」みたくなりがちで、いやまぁしょうがないっちゃしょうがねぇし、それ全否定するわけじゃないけど、まぁでもやっぱ基本押しつけがましくてうざいんで、そういう鬱陶しさの少ないこのヒトみたいな詩はかなり貴重っつーかありがたし、みたいな。タイプは違うけど、ボルヘスの詩も宮澤と同じぐらい詩としてのうざさがないから昔から気に入ってて、要するにボルヘスの詩はほぼ小説みたいなもんでちゃんとヤマとかオチがあって「感性」に頼らないっつーか、叙事詩のパロディだけど叙事詩としての読み心地も失ってなくてそれがイイぜ的な、いやよく分からんけど。

 

 あとこのちくま文庫版のやつは1冊700ページぐらいあって分厚いってのがイイ。バシバシ読んでいける。いや基本、本は短きゃ短いほどイイと思うけど詩の場合は薄っぺらいとなんかこう、大事に読もうとしちゃうっつーか、集中しねぇととか思ったりして、で、そういう自分に死ぬほどイラつくわ、みたいな。要するに詩ごときをがっちり読もう、分かろうとしてるこのみみっちさ、ケツの穴の狭さ、みたいな。そもそもどうでもいいよ、みたいな。で、だからこれみたく700ページとかあればそういう「ちゃんと読む」みたいな力みから解放されて鼻くそほじりながらぼーっとバーっとページめくれてオッケーオッケーみたいな。目、泳いでも読み直そうとかって気にならずに済んで、今のやつよく分かんなかったな、まぁいいわ次いこうぜ、みたいな。ガンガンいこうぜと。別に何でもいいわ、紙の上にぱらぱら、適当に字、何個か散らばってりゃそれでいいよ、もういいぜ、みたいな。