ニコラ・テスラ

 

荒俣宏の『パラノイア創造史』って本パラパラ読んでる。1985年に出た本(文庫化が1991年)なんだけど、ニコラ・テスラについて「この発明王エジソンの天敵については、しかし、現在ちまたに流れている申し訳程度の生涯略記からだけでは、驚くほどミステリアスだった彼の一生を窺い知ることなど不可能だろう」「今日、ニコラ・テスラに大きな関心を抱いている日本人は少ない」「ニコラ・テスラの生涯とその業績に関する多少ともまとまった伝奇は、つい最近まで、わずかに一冊が刊行されたにすぎなかった」とか書いてて、そうなのか、ってちょっと意外だった。え、テスラってもっと大昔から超有名で日本でもバシバシ紹介されててサブカルチャー的にもポップな使い勝手のいいアイコンだったんじゃねぇの、みたいな。いや、別にだからどうだってことでもないけど、なんつーか、テスラぐらいの「偉人」でも無条件で常に一線級の有名人ってわけじゃなくて、何かのきっかけとかで「再発見」されねぇと案外埋もれたままだったりするんだな、みたいな。荒俣宏は「オカルティズムや神秘主義への関心が高まった現代(1980年代)」だから、晩年そういうのに結構傾倒してた(そんでだからアカデミズム界隈だと評価が下がってた)テスラが改めて発掘されてきたんだろうって書いてるけど…。